Entries

漫画雑誌『架空』15号&16号(セミ書房同人誌)

kaku15.jpg

【架空15号】

マンガ
勝見華子「僕とギターとあの娘」
豊田徹也「救う命は自分のかもしれない」(原作:フラナリー・オコナー)
まどの一哉「床屋」
岡村香穂「春だったね」
松山明子「かも」
太田基之「通学路」
川勝徳重「不憫な奴」
斎藤潤一郎「Deadly Weapons」
木下竜一「グロック18C」
山田英子「草の仮面」

評論
石丸まく人「伊藤尚毅 讃」
レインボー祐太「ジャズ史の闇に消えた超低俗トランペッター JATPとアル・キリアン」「『レイダース失われたゾンビ』誕生物語」
深野五十吉「デヴィッド・ストーン・マーチンについて」

付録
伊藤尚毅「デモテープ」




kaku16.jpg

【架空16号】

マンガ
小黒小豆「東京犬聞録」
亜蘭トーチカ「川へ行く」
箕芳「藻と貝」
三谷めめ子「春の天気は不安定」「ひこうき雲で腹十二分目」
勝見華子「一応、青空」
木下竜一「音信不通」
房のの友久「何かと無常」
川勝徳重「蝦蟇」「龍神抄」
嘉江「強盗計画」

評論
可児洋介「『ねじ式』神話の成立―つげ義春のマーケティング戦略―」
内島すみれ「安部慎一の平面性と可能性」
川勝徳重「畳の目から『私漫画』を考える。~1970年前後の『ガロ』の技法~」「房のの友久作品のこと」


◆取扱店
タコシェ(東京・中野)、模索舎(東京・新宿)など

発行:東工業㈱
発行日:2017.5.4
編集長:川勝徳重
B5判・15号220頁・16号266頁
15号16号ともに1,080円(税込)


155

【1】
海辺のリゾートホテルに泊まっている。他はなにも思い出せないが不安な感情だけが残っている。


【2】
近所のスーパーマーケットで殺人事件が起こり、それに関する説明会に参加するために夜道をカミさんと歩いている。

いつの間にか昼間になり、10階建位の古い旅館に泊まっている。窓の外には運動場が見える。集合時間にはまだ早いようだけど、カミさんを先に運動場へ行かせて、私は違う部屋に泊まっている××のところに寄っていくことにした。

××の部屋に入ると、自分が泊っている部屋に鍵をかけていないことを思い出し、部屋に戻ろうとするが何号室か忘れてしまい、なかなか部屋にたどりつけない。こんなことをしていることが、カミさんにバレたらたいへんなことになると思い焦る。

9階に行くと旅館の老夫婦がくつろいでいた。奥に大浴場が見えたが、近づいてみると書き割りだった。


154

地元の駅前が開発されて歌舞伎町のようになっている(実際は田舎で大変寂れている)。風俗店の呼び込みがしつこい。駅の目の前に女性向けの出張ホスト風俗版(?)のような看板が盛大に設置されており、これは…さすがにまずいだろう…と思う。

153

ぴょわいと飲みに行っている。

私はぴょわいの夢日記のファンで、初めて会うので緊張したせいか、あるいは最近は普段飲む機会もあって、そんなに酔うこともないので、大丈夫だろうという気持ちもあって、大分飲み過ぎてしまい、「あーなんかグワングワンしてきました」みたいなことを言ったと思ったら、一人でどこかの駅のトイレで倒れており、駅員にもうじき終電だと声をかけられて気が付いた。

それで、スマートフォンを持っていないことに気づいて、なぜかタクシーで居酒屋に戻るがもう閉まっていた。断片的にしか記憶がないのだけど、どうにか空いてるホテルに泊まることができた。飲み終わって居酒屋からどうやって駅まで行ったのかまったく覚えてなかったのだけど、居酒屋の店長がCCDカメラ付きのヘルメットを貸してくれて、それを被って、駅に歩いていったことを思い出した。ぴょわいに迷惑かけてないか心配だったけれど、フラフラはしているが、意外としっかりしていたので安心した。そう思った瞬間、カメラ付きのヘルメットなんておかしいだろ、これ夢だなと思ったら、朝になっていて目が覚めた。

二十歳くらいの女の子と飲みに行って、三十五歳のすることではありません。大変反省しています。ご迷惑をおかけした方、申し訳ありませんでした。断片的にしか記憶がないのも怖いことで、もしかしたら、線路に落ちて死んでたり、何かしでかして拘束されたりすることだってあるかもしれません。今後このようなことがないように十分注意していきます。


閑話休題


そういう訳(?)で、ぴょわいの夢日記「むにゃろぐ」、めちゃくちゃ好きです。初めて読んだとき「あー天才だ」と思って、私は漫画描いたりしてるんですけど、これがあったら俺もうなんにもしなくていいんじゃないかと思うくらい衝撃を受けました。どのように好きか解説するのは私には少し難しくて、好きなものに意味も理由もないと言ってしまえば、それまでなんですが、まず嘘がなく、文章が見たままの夢で、リアルだということです。内容が面白いというのも当然あるし、彼女の内面にある不安と孤独、関係性への希求が伝わってきて、「こういうことなかなか言えないんだよな」と思って、自分の漫画の種にしようとこっそりメモしています。ただ、もしかしたら、広島出身の可愛い女の子ということで、僅かですが私の評価が盛られている可能性もあるのですが、それも彼女の才能の一つと言ってもいいのではないでしょうか。


ところで、夢日記をなぜ書くのかということを最近考えていて、これも好きでやってるので意味なんてないと言ってしまえば、それまでなのですが(実際意味なんてないのですが)、目に見える現実を超えるためと言えば、ちょっと大げさでしょうか。

最近吉行淳之介さんの「出口」という小説を読んでて「部屋の出口は、眼の前にある。障子を開いて廊下へ出れば、それは戸外へ通じている。しかし、彼にとって、それは出口ではない。むしろ、部屋に密閉され、脂汗を滲ませつづけることが、出口に通じる道である。自分の手で、出口の障子を釘付けにしてしまう気持ちが、分る。」という文章があった。私もときどき蒸発したいと思うこともあるけれど、たぶん本当は蒸発しようが、現実にどこへ行っても何も変わらない。つまり、本当は現実には出口なんてなく、もしかしたら閉ざされた内部にこそ出口があるのかもしれないとふと思った。夢を集めて出口がみつかるのかどうか。


152

4畳半位しかないログハウスに裸で監禁されている。私のほかに、ツイッターでフォローしているが、あまり世間的には有名でないHさんという女優ともうひとり女の人がいる。途中ラッパーのDも部屋に入ってきたが、なんだかうるさい。

夜になって4人で寝ている。これからどうなるかわからないし、こういう機会もないと思い、私はHさんの上に乗っかった。私たちは風呂にしばらく入っていないし、Hさんは病気が心配だというが、まあ大丈夫でしょうとセックスした。

やはりラッパーのDがうざいので、あとでラッパーの集団に仕返しされないかなと少し不安だったけれど、私はDをログハウスから追い出した。


暗い居間。座敷。